<省エネ高性能住宅/Mさんの家>さいたま市
建物の南から北に向かって撮影しています。つまり敷地は方位と45度の関係にあります。撮影者の背中には公園があり、二階のリビングから木々の緑を楽しむ間取りです。大きな庇が夏の高い位置からの日除けとして働き、左の窓の無い大きな壁が西に大きく傾いた夏の西日を遮ります。冬は屋根庇の下から低い日差しを夕方まで取り込みます。中間階に玄関が設けられた、高気密高断熱のスキップフロアー型住宅です。
お子さんも生まれて、駅前の高いマンションでの生活より環境の良かった生家の地へ・・・この敷地は、MATさんが生まれ育った場所です。ご両親ともに既に亡くなられて、空き家だったことが心配だったとの事。でも、ご近所同士のお付き合いも深く、H2Oの森が初めて敷地を見に行った時は、ご近所の方々にすぐ囲まれるという体験をしました。
紹介でご縁が繋がった建て主のMATさんのご家族。ハウスメーカー数社にも回られていたのですが、ハウスメーカーは高額でしかも魅力を感じない提案ばかりだったようで、私達にご依頼くださいました。H2Oが最初に提示した計画の方向性は、住んだ後でも得をする提案。設備機械に頼らない、光熱費を抑える性能の住宅を目標としています。
柱は120mm角。柱から柱まではセルロースファイバーを断熱材として充填しています。(Q値1.85 UA値0.49)保温性はもちろん、遮音性や耐火性においても今一番選びたい断熱材であり工法です。一方、外壁にもロックウール外断熱材80mmが施されています。
後日掲載予定
中二階の玄関に入った玄関階段ホール。階段を上ると、キッチンと向い合せのカウンターのある二階に。階段を下りるとプライベートな部屋が詰まった一階に。
階段を上ると二階の対面キッチンの前へ出ます。食堂との対面する厨房ではなく、玄関も食堂もリビングも、そして公園の緑も見渡せるように・・・そんな対面キッチンです。
ピアノ置き場を設けて、部屋の形を整えています。また天井の勾配を利用してこの音の広がりのある場所としても最適なピアノの設置場所は、ここしかないと考えました。
以前のお宅に飾られていた絵画。どこに飾ればいいのか。空間の流れも見ながら位置をご提案。暮らす方の趣味が建築を良くしていくこと。設計者よりも住まい手の趣味が空間を彩って良くなっていく事がベストだと思います。
奥様がこの住まいに合う調度品の数々を揃えられました。縦長の錆びた鋼材に真鍮の一輪挿し。建築、空間、家具・・・と調和しています。
寝室となる和室です。下の襖は、階段下と玄関下の納戸へと続きます。上の襖は開閉によって全館との空気環境の循環を考えたものです。
一階はプライベートな空間です。壁の角は丸くおさめて小さなお子さんにも優しく、見た目も柔らかい安らぐ雰囲気にしています。